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ピリオダイゼーション(Periodizarion)とは、文字通り「ピリオドに分けること」で、日本語では「期分け」と表記されることが多いです。目標とする試合に向かって、トレーニング課題を分類し、段階的にかつ計画的にトレーニング内容を配置することをさします。

 

一般には、6か月〜1年を「準備期(鍛錬期)」「試合期」「移行期(回復期)」に分ける「マクロサイクル」と、おおよそ1週間単位で負荷にバリエーションと強弱を持たせる「ミクロサイクル(マイクロサイクル)」、その中間の「メゾサイクル(メソサイクル)」という3種類を使ってトレーニングを計画します。最近では「4年サイクル」あるいは「オリンピックサイクル」と呼ばれる、より長期間の期分けを考えることも一般的になってきました。

 

最近のハイパフォーマンススポーツは、試合期が長くなる傾向にあり、明確に「準備期」と「試合期」を分けることが難しくなってきました。試合期においても、高いトレーニング負荷をかけて機能低下を防ぐだけでなく、4年サイクルで考えれば機能を向上させなければならない場合もあります。そうした背景から、「ブロックピリオダイゼーション」という考え方が出てきました。これは、試合期の途中などで集中的に特定の機能に特化した短期間のブロックを配置するという考え方です。

 

ピリオダイゼーション理論は、1960年代に旧ソ連で起こり、ソ連崩壊後はボディビルやウェイトトレーニングの世界でよく論じられてきました。初期のころはマトヴェイエフが比較的広範な概念でピリオダイゼーションを論じていましたが、ソ連崩壊後にザチオルスキーが西側(古い言い方ですが...)で筋力トレーニングに特化して成果を発表したり、カナダのボンパが「生体運動機能(Biomotor Abilities)」といういわゆる体力要素に基づいた説明をすることで、体力的側面に寄った捉え方をされるようになっていました。

 

一方、最近ではサッカーを起点に「戦術的ピリオダイゼーション」という考え方が広がりつつあります。とくに球技系スポーツでは、多くの要素が複雑にチームパフォーマンスに影響するため、要素還元的に各機能を高めておいて順番に結びつけていくことが困難です。そのため、試合で起こる様々な状況を一体のものとして捉え、それを「戦術的負荷」として考えることをはじめました。もちろん、ゲームにおける戦術的課題を整理し、トレーニング課題を明らかにした上での一体化であることは言うまでもありません。こうした考え方は「M-T-M メソッド」とも親和性が高いものです。いずれ、球技だけでなく多くのスポーツで「戦術的負荷」という考え方が導入されていいくのではないかと思われます。

 

さて、ピリオダイゼーションは目標とする試合に向かって課題を分類し、段階的かつ計画的に配置することだと上述しましたが、配置する際に考慮すべき重要なことがあります。それは、トレーニング効果の即時性と遅発性、累積性という3つの重要な性質です。そのため、トレーニング負荷は波状的に計画しなければならないと言われています。これらの3つの性質を考慮し、マクロサイクル、メゾサイクル、ミクロサイクルのそれぞれにおいて、導入 → 発展 → 回復 の段階(さまざなバリエーションが考えられるが基本はこの流れ)を考えます。

 

刺激 → 適応 反応に基づくトレーニング効果を考えると、パフォーマンスレベルの比較的低い段階では、このサイクルをグルグル回すことでより効果的にパフォーマンスを高めることが期待できます。長期競技者育成理論(LTAD)では、段階によっては、意図的に1シーズン中のサイクルを増やすことも有効としています。

 

■参考図書

■文献リスト

  • (トレーニング計画・方法)

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